2008-01-01から1年間の記事一覧

はるかな河を渡って向こう岸へ

カウンセリングルームを開く前のこと、 この道25年の大先輩のカウンセラーに連れて行っていただいたところが、 とある渡しの船着場でした。 朝早いので、船頭さんがいるのかなといぶかりながら行って見ると、 ちょうど船の用意をしていらっしゃるところで、 …

14・・・人間関係を育てる

中学卒業の直前、中学3年生の2学期、3学期ごろから学校へ行けなくなった子どもにとって、周囲が進路を決めて行く中で、その焦りと不安は想像するに難くありません。急に潮がひくように自分のまわりに誰もいなくなってしまったような疎外感や置き去り感を感じ…

13・・・今の学校はしんどいけど高校進学したい子のために(2)

「高校」というと、昔ながらの全日制普通科の高校が思い浮かぶと思います。今でこそ、いろんな高校卒業資格をとる方法があると知っている私ですが、不登校だった上の子どもが中学卒業時には、何も知らず定時制か大検(大学入学資格検定試験)しか思いつきま…

12・・・今の学校がしんどいけれど高校進学したい子のために

中学3年生のこの時期、進路先を最終的に決めるよう、答えを求められます。 中学を卒業すれば、義務教育は終了するのですから、学校がしんどいなら高校は行かなくてもよいようなものですが、高度成長期に入った頃、中卒の子どもたちが「金の卵」と呼ばれて町…

尋常小学校の時代

うちのおばあちゃんから聞いた話ですが、 母は大正13年生まれだから、昭和ヒトケタの頃だと思います。 村の人が、 子どもがちっとも勉強ができないので、先生から上の学年に上げられないと言われて、慌てて本人を連れて学校へ頼みに行ったそうです。 「下に…

11・・・「学校」は人それぞれオリジナルな体験

「不登校」の意味は、単純に「学校」へ行けない、行かないこと、なんですが、 この「学校」というのが、親の世代、そのまた親の親の世代、そのまた親の世代からずっとあったものなので、みんなわかったような気がしてしまいます。でも、よく考えると、ひとり…

10 TVゲーム、ネット

学校へ行けなくなるまでには、子どもの心は相当無理をかさねていて傷ついる状態です。エネルギーの風船の空気が抜けて、ぺたんとしぼんでしまっている状態だと思ってください。 そんな状態の子どもを前にして、 学校に行けなくなってしばらくは、親はあきら…

「サブプライムローン」「金融危機」「世界大恐慌」という文字を目にするようになって久しいですが、株式取引なんて遠い世界なので実感のないまま、中小企業から影響を受けていくんだろうな、これから生活していかなきゃならない若い世代、私たちの子どもた…

8・・・真の学びのために

不登校を考えていくと今の日本の教育問題に発展してしまって、 そこへ行かざるを得ないというか・・・ そうするとちょっとお勉強もしないといけなくなって、 ええ、なかなか書けなかった言い訳です。はい。(笑) 中学生、高校生の問題は、大学入試の問題が…

7・・・真の学びのために

前回、公教育以外の教育が認められれば数の上では「不登校」はなくなると言いましたが、実際に今の日本の現況で学校へ行けなくなったときはどうしようもなく悩み、落ち込んだり、荒れたり、親子で葛藤したりします。 1992年に旧文部省の「学校不適応対策調査…

6 真の学びを求めて

学力および、不登校の問題を掘り下げていくと、教育制度の問題に行き着きます。 「不登校は作られている」というとおどろく人もいらっしゃると思います。 なぜ子どもたちが不登校になるのか、原因はさまざまに言われますが、ひと括りでいえば、戦後60年、…

5

不登校・・・学力って何?2今までに不登校を経験した子どもたちが、自分の望む程度に学力をつけて進学していく現状を書いてきましたが、高校を卒業したり大学に入学するまでに、人より時間がかかることは多いです。 ある通信制高校に行っていた大学生は、高…

不登校・・・・学力って何? 橋下知事が、大阪府の学力テストの順位が全国でも最下位に近かったというので各教育委員会に公表を迫り、物議を醸しています。 それより前、2003年のPISA(OECD15歳の子どもたちの学習到達度調査)で急に順位が下がったことから…

3

学校へ行けなくなり休みが重なるにつれて、学校の勉強から遅れていきます。今は小学生でも3日も休めば、授業についていけなくなると言われているくらい過密スケジュールだと聞きます。それこそ1週間、1ヶ月、1学期と休めば、この先どんどん同年代との差が開…

2

昼夜逆転のその後 これまでに、学校へ行けなくなった子どもたちが色々な理由で 昼夜逆転することが多い現状はわかっていただけたかと思います。 では、長期間昼夜逆転していた子どもたちが、どんなふうに夜寝て朝起きる「普通の生活」に戻っていくのか、心配…

1・・・昼夜逆転

今年8月京都で開催された「不登校・登校拒否を考える全国のつどい」に、全国から悩める親御さんが来ていました。 そこで出会った親御さんたちの話から、全国どこでも子どもが不登校になったとき、同じような問題で悩んでいることがわかりました。 そこで、京…

W・ユージン・スミス写真展IIN京都国立近代美術館

ユージン・スミスの写真を初めて見たのは、NHKの特集番組だったように記憶している。「水俣」のチッソ工場の被害がしばしばマスコミにも取り上げられるようになってからだと思う。 そのとき「楽園への歩み」も同時に見た。 一緒にみていた父母が、小さい頃の…

全国のつどい

私は、中学の分科会会場に張り付いていたけれど、他の会場や催しもとにかくスケールが大きいので、その場にいなくても、 人の気の集まり、うねりを感じた。小中学校の不登校の生徒数は、12万9000人以上という。 中学生の34人に一人が不登校。 それでもなお、…

第13回「不登校・登校拒否問題を考える」全国のつどい

いよいよ8月9日10日京都市のホテル「平安の森京都」で開催されます。事務局には入らなかったけど、毎月の実行委員会には出ていて、 7月に入ってからは、100人以上の参加があり、 自己紹介だけでも1時間半はかかる。 でも、この自己紹介がユニークでお一人お…

ツバメも暮らしにくくなってしまった

今年は、とんとつばめの姿を見ていない。どこかで鳴く声はするのだけど。去年から、うちのマンションの周りでも、 わずかに残っていた空き地が造成され、建売住宅が建ったので、 巣をつくれなくなったし、えさになる虫も激減したのだろう。 9年前に引っ越し…

父の転院

丁度1週間前に、やっと父の転院を終えた。父の容態、家族としてどこまでの医療を希望するか、 医療機関の事情など いろいろな条件の絡み合い、折り合いで なかなか受け入れ先が決まらず、どうなるのか不安だったが、 幸い家族の意向を受け入れてくださる病院…

七夕さま

親子保育教室を手伝うようになって、初めての七夕。 余った笹をいただいたけど、 ずっと玄関に立てかけたまま、日々の繁忙に紛れてそのままになっていた。 昨日、上の娘と息子が、いつのまにか七夕飾りを買ってくれていて、 夜、蛍を見に行ったあと、飾り付…

おばあちゃんの庭

去年の3月から、急に同じマンションに母が住むことになった。 広い庭の木や花を、手入れするのが楽しみだったから、 マンション住まいになったら、寂しいだろうと心配だった。私たちは4、5階。母は2階。 2階部分は、家の横に1畳半くらいの土の部分があ…

よかったあ

休みの日は、なるべくゴハン作りから解放されたい。お昼、子どもたちだけうどんを食べると言うので、 長女が作ってくれた。 「お母さんもいる?」「あんまりおなかすいてないからいらない」と言ったけど、湯気のあがった丼をみてたらおいしそう!「2筋ずつ…

久しぶりに・・・お父さん!

私、上の娘、お父さん、は肩こりに悩まされる。下の娘や息子は、頼まないのに、ふと背後にまわって指圧をしてくれたりする。やさしいのです〜。上の娘は、中山式指圧器が気に入って、また新しいのを買ってきた。これは、ご存知の人も多いと思うが、 4つの小…

手を握って

この1週間、なにかと忙しくて父の見舞いに行けなかった。気になりながら、行っても何かできるわけでもないし、と言い訳しつつ。久しぶりに見ると、やっぱり人生の終末期にいるんだなと感じる。看護士さんのローテーションがいいのか、いつ行ってもこざっぱり…

丘を流れる小川のように

今年京都で13回目の「登校拒否・不登校問題全国のつどい」〜語り合おう、学び合おう、子どもたちをまん中に〜が開催される。 昨日は、4回目の実行委員会。 89名が全国各地から集まった。 委員会のオープニングは、いつも唄や演奏で始まる。 あるお父さんはテ…

「家族療法」と呼ばなければよかった・・・?。

家族療法というと、 家族が集まって行う心理療法であり、 その家族が問題であるとみなすと考えられがちであるが、 そうではない。 クライエントはその家族の中で、たまたま患者とみえる人であり、 その人が何か問題を教えてくれている。 その家族がどんなと…

父の入院

今月4日に父が緊急入院してから、もう半月になる。ここ2ヶ月ほどで、急に認知症が進み、体もあちこちに不具合が出てしまった。私のこともわからない。「さほだよ。わかる?」と聞くと、 「さほ。どこに来てる?」と言うから、 きっと小さいころの私を思い出…

プロ”カウンセラーをめざす人のための実践講座by富田富士也氏

4月27日 IN神戸・灘 10:00〜17:00 定員20名(あと少しで満員になります。参加ご希望の方はお早めに。) 参加費12000円(初めての方は別途「還る家通信」代1000円)お問合せは、福本教育心理カウンセリングオフィス「こころのそえぎ」まで e-mail:wyr-13…